アルコール依存

アルコール依存の問題

仕事や毎日の生活でストレスがたまると、衝動的にお酒を飲んで忘れてしまいたいと思ってしまいます。
アルコールも少量で止めておけば気分が陽気になり、食欲を旺盛にして健康維持や促進に役立てることができます。
ところが深酒が過ぎると翌日の体調を悪くしてしまい、長期的に続けることで内臓の疾患の原因になってしまいます。
最近ではお酒の価格はどんどん下落してきており、それほどお金をたくさん出さなくてもつぶれるほどのお酒を飲むことができます。
そのこともあり、ここ近年で毎日のように飲酒をする飲酒人口は増加しており、それにともなう依存症の患者も増加してきています。
アルコール依存症と診断された人数は、厚生労働省の調査では平成2年の時点で約2万人でしたが、平成15年には治療が必要な人が80万人、疑いがある人は440万人となっています。

この症状の怖いところは深刻な内臓疾患を患うのとともに、精神障害も発症してしまうことがあるという点です。
アルコールを長期に飲み過ぎることにより、人は判断力や注意力が衰えてしまい、知能の低下や意識減退、口頭感情の鈍麻、人格水準の低下が起こります。
飲むと急に性格が乱暴になるという人もよく見られ、家庭崩壊や児童虐待を招く深刻な症状にまで発展してしまう可能性があります。
アルコール依存症になってしまうと、アルコールが体内からなくなったときに幻覚や運動不安、意識混濁などが起こります。
そのため不安感をなくそうとするために飲酒をし、それが次の日次の日というふうに持ち越される悪循環にハマり込んでいくことにあります。

アルコール依存の治療

治療は簡単に自分の意思だけで改善できるものではほぼありません。
そのため、アルコール依存症が疑われる状態を自覚したら、早めに最寄りの対応機関にいくようにしましょう。
つい飲み過ぎてしまうという程度であれば、まずは保健所の精神保健業務を取り扱う部署に行って飲酒量の指導を受けるようにます。
大量飲酒が続いてしまい危険を感じるようになるなら、今度は精神保健センターに行って個別の相談指導を受けます。
幻覚や不安感などの症状が感じられるときにはすぐに病院へいき、精神病院のアルコール専門指導を行う科へゆきます。
治療には長い年月がかかることもあります。
依存症状は一度かかってしまうと治ったように見えてもフラッシュバックとして何度も症状を再発したりします。
家族と協力しながら根気よく治していきましょう。