疲れ

不定愁訴とは

仕事をしている人の多くが、一度は首や肩の強いこりを感じたり、
原因のはっきりしない倦怠感やけだるさといった症状を覚えたことがあるのではないかと思います。
このようなはっきりこれといった病気の原因があるわけではないのに、
なんとなく体がすっきりしないという症状のことを「不定愁訴」といいます。

不定愁訴の症状としては、首~肩の周辺の凝り症状のほか、
不眠・慢性疲労・倦怠感・だるさといったものが挙げられます。
本来この不定愁訴は年配の世代の更年期の症状として多く表れるものでしたが、
最近では受験生や若手社員といったかなり若い世代の人にも同様の症状が出るようになってきました。

不定愁訴が発症して重度化してしまうと、夜の寝付きが悪くなり朝起きられなくなってしまうので、
日常生活を正確なサイクルで送ることが難しくなってしまい、
無理に昼間活動をしようとしてもめまいなどがして長く活動をすることができなくなってしまいます。

体の異変に対する対処

無気力症状にもよく似た見え方をするため、本人の怠けによるもので生じているのではないかという誤解を周囲に与えやすく、
そこから外出自体ができなくなったり、
せっかくそこまで頑張ってきたことの多くを崩してしまうことにもなりかねません。
大学に入ってまもなく発症したため通学ができなくなり、
休学や退学となった人も多くみられるくらいです。

不定愁訴の症状は、初期の段階では単なる疲れやだるさといったこととして表に出ることが特徴です。
朝起きてなんとなく眠りが浅くて疲れがとれないような気がしたり、
背中や腰が痛くなったりするということは、もしかしたら体の不調症状の初期症状である可能性もあります。
まじめな性格の人ほどそうしたちょっとした不調があったときに、
気合など気持で乗り切ろうとしてしまうものですが、
その初期状態を放置したために結果的に取り返しのつかないことになってしまうこともあるので注意が必要です。
不定愁訴は初期でわかった場合には、漢方薬の処方や生活習慣の改善によって回復に向かわせることも可能です。

不定愁訴のもっとも大きな原因はストレスと言われます。
気分が優れない日が続くと感じるようになってきたら、
一度気持を落ち着けて仕事や勉強から離れて精神的に冷静になってみるということも大きな効果となります。
何事にも打ち込みすぎて思いつめるようなことがないよう、
余裕のある精神状態を維持できるように注意していきましょう。